日本が世界に誇る、木造住宅と大工の技 vol.1

1300年以上の時を超え、世界最古の木造建築が今に残る日本。それを可能にした、大工たちの華麗なる技は、時代時代の大工たちへと受け継がれ、平成の世の木造建築にも活かされています。そこで今回は、木造住宅建築に欠かせない、日本が世界に誇る大工の技をご紹介します。


海外からも注目される、日本の匠の技

大工には、寺や神社を建てる宮大工や船をつくる船大工など専門職もありますが、今回は、家を建てる際にも使われる、身近な大工の技をご紹介します。

・数ミクロンの削りに挑戦する「鉋(かんな)がけ」

大工の技の中でも、身近な「鉋(かんな)がけ」。木材の表面を削って平にしたり、ツルリと手触りのよい面に加工する際に行います。匠ともなると、わずか数ミクロンという薄さに削ることができます。向こう側が透けて見えるほど、薄く絹のような光沢をもったこの「鉋屑(かんなくず)」は、永六輔氏によって「削り華」と名づけられるほど美しいものです。

・今では生きた化石とも言われる「ちょうな」技術

古墳時代の鉄製の出土物にもみられる大工道具「ちょうな」。柄の先にコテを分厚くしたような刃がついており、振り下ろして打ちつける勢いで木材の表面を削り出します。「ちょうな」を使って削り出した面には、「名栗面(なぐりめん)」といわれる独特な波状の削り肌が現れ、美しい風合いを持った木材に仕上がります。今は、なかなかお目にかかれない技術ですが、後世にこの素晴らしい技を残そうと頑張る若い大工たちもいます。

・木材の寿命を大きく延ばした「仕口」と「継ぎ手」

木と木をパズルのようにつなぎ合わせることで、釘を使わず木を組み立てる技術です。横の木の中に縦の木を差し込むようにつなぐ技を「仕口(じぐち)」、縦どうしの木をドッキングさせて1本の長い木材にする技を「継ぎ手」と呼びます。使わなくなった木材をリサイクルする際にも使われ、これらのカタは何十種類もあります。海外ではあまりみられず、モノを大切にする日本人の心から生まれた地球に優しい技術だと言えます。

 

まとめ

いかがでしたか?日本には、海外からも注目される匠の技が数多くあります。今回ご紹介したのはほんのわずかなので、vol.2、vol.3とその素晴らしい世界をお伝えしていく予定です。ピアホームを支える大工たちも、日々心を込めて木と向き合い家を造り上げています。

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