一度は訪れたい、桜とのコラボレーションに圧倒される日本の名建築

いよいよ今年も日本が世界に誇る花、「桜」の季節がやってきました。DNAに刻まれているかのように、誰もが心躍る淡く儚いピンクの花。今回は、そんな桜とのコラボレーションが美しい日本の名建築をご紹介します。桜の借景を計算して建てられたのか、はたまた偶然の産物なのか。建築家たちにも思いを馳せながら、春のほんのひと時にだけ観ることができる風景に出会いに、今年の春はでかけてみませんか?


■清春芸術村(山梨県)

アーティストの創作と交流を目的に、廃校になった清春小学校の跡地につくられた芸術村。敷地内には、安藤忠雄が設計を手がけた「光の美術館」や、藤森照信による奇想天外な茶室「徹」、ギュスターブ・エッフェルの「ラ・リューシュ」など、数々の有名建築があります。また、大正143月に校舎落成を記念して植えられた30本のソメイヨシノや移植された小林秀雄が愛した枝垂れ桜が、春になると今も見事に咲き誇り、淡いピンクの光で生まれ変わったこの地を柔らかく包み込みます。

 

清春芸術村

http://www.kiyoharu-art.com/

 

■長楽館(京都府)

「煙草王」と称された明治時代の実業家村井吉兵衛が、6年もの歳月をかけて建てた迎賓館。建物だけでなく、家具や調度品に至るまで、ロココ様式やネオクラシック様式など、さまざまな芸術様式を今も間近に見ることができます。また、明治時代の和洋折衷建築としても高い評価を得ており、京都市指定有形文化財に指定されています。現在は、レストランやホテルとして気軽に利用することができ、有名な円山公園のしだれ桜を見ることができる客室が毎年人気です。

 

長楽館

https://www.chourakukan.co.jp/

■致道博物館(山形県)

かつての鶴ヶ岡城の三の丸と庄内藩主酒井家の御用屋敷を博物館として公開した、鶴岡を代表する観光施設。移築された、国指定重要文化財の旧西田川郡役所や、旧鶴岡警察署庁舎、多層民家など、貴重な歴史的建築物も見ることができます。毎年3月にフランスで発売される日本の観光地ガイド「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」では、一つ星を獲得。春には博物館に隣接する、「桜の名所100選」にも選ばれた鶴岡公園のソメイヨシノなど約700本の桜が咲き誇り、桜越しの美しい博物館を楽しむことができます。

 

致道博物館

https://www.chido.jp/

 <まとめ>

いかがでしたか?花が注目されがちな桜ですが、実は、新緑や夏の青葉、秋の紅葉と1年を通して街をずっと彩り続けています。春だけといわず、四季折々に美しい名建築と桜のコラボレーションを観に、日本にある数々の名建築をみなさんもぜひ訪ねてみてください。