家づくりは人生づくり|家を建てる時に気になること

新しく家を建てようという時、いろいろ気になる事がありますよね。そこで、ご相談を受けた時などによく話題にあがることについて今回は考えてみたいと思います。

初めての家づくりでよく聞く気がかり

家づくりの相談などで、よくお客様とお話しをします。そこでは、今後数十年にわたって生活を行う場所(家)づくりのために様々な議論やご相談をうけます。特に、少し前は、ずさんな工事で建てられてしまった家で悩み苦しんでいる方がテレビで報道されたりする番組もあり、施主様もちゃんとした会社に家づくりは依頼しなければいけないという想いも定着してきたのかもしれませんね。


他の方にも参考になりそうなお話を少しご紹介していきます。

1:ちゃんとまっすぐ平たい家を建てるのは難しいのですか?

ビー玉を置いたら、ものすごい勢いでコロコロ転がる家がテレビで放送されていました。長い時間いる家なので、水平な建物ではないと、時には「平衡感覚が狂うのか気分がわるくなる」という方もいるそうですね。しかも、建てたその会社は所在がわからなくなって、連絡も取れず修理もしてもらえないとか。残るはローンだけだそうです。本当は普通に確かな技術をもっている場合、考えられない状況なのですが、時にはこんな家を作ってしまう会社もあったということです。

2:シックハウス症候群にならない家がいいです。

そもそもシックハウス症候群の原因はなにか?実はなかなかそれを特定していくことは難しいものなのです。一般的に住居内での室内空気汚染に由来する様々な健康障害を総称して、シックハウス症候群と呼びます。住宅の気密性や断熱性が進み、化学物質を含有した建材も多く用いられてきたことで、昔の家とは違って室内空気が化学物質などに汚染され、住む人の健康を害してしまうのです。この点については、気密性と喚気のバランスが重要になってきます。さらに使う素材にも配慮していくことが大切です。

3:騒音問題、みんなどうやって回避している?

常に近隣トラブルと深い関係をもっているのが騒音問題。新しく家を建てられる場合、特にその土地に今まで建物がない場合には、お隣の家の方も生活音が気になってしまうかもしれませんね。いろんな対処方があるのですが、窓の配置を工夫したり人が長く集うリビング等の場所を隣接させないという設計上の工夫の他、防音効果も期待できる断熱材をつかったり、方法はいろいろあります。予算と生活状況なども踏まえて検討が必要です。また、良識ある生活や近隣への配慮をお互いができるように良好な関係作りも大切ですね。

4:地震が怖かったらコンクリートの家が一番?

古い木造住宅や木造建造物の耐震性が問題になっていますね。耐震性の問題から新しく立て直されたものは鉄筋コンクリート造りのものが多くみられますが、一概にコンクリートが地震に強い、といえるかどうか。

実は、コンクリートは強固で頑丈ですが、ゆがみやねじれに弱く、すぐにヒビがはいってしまいます。一方、木造住宅で使われる木はしなやかで、ゆがみやねじれに強い特性があります。地震を考える時、「頑丈=コンクリート」のイメージになりやすいですが、地震の揺れをいかに逃がすか、地震で倒壊しないための作りをどうするか、という考え方も必要です。木造住宅でもその建て方によっては、揺れを逃し、しなやかに揺れに対応するため、被害を少なくすることも可能です。逆にコンクリートも、耐震対応されていない作りでは強さは発揮できないですし、逆に少しの地震でも壊れてしまいかねません。

5:家の維持管理の費用が気になる。生活費を抑える家って高いの?

例えば、当社ではゼロエネルギー化住宅として、国の厳しい審査を通過し補助金支給を受けることができた物件の施行実績もあります。断熱・太陽光・給湯設備・照明器具・水栓設備・換気等のエネルギー計算を行い、ゼロエネルギー化できる画期的なエコハウスを造ったその経験により、お客様のためになるエコハウスのご提案ノウハウも蓄積できました。エネルギー消費を抑えて日々の生活にかかる費用を抑えたいという場合、給湯器や水栓など、よいモノを選ぶだけで随分変わります。最近は、いろんな機器も進化していますので、ちょっとした工夫と初期の投資で家の維持管理にかかる電気代やガス代、水道代の節約は可能です。

6:猫に喜んでもらえる家がいいのですが、どんな家でしょうか?

ペットが家族の一員として暮らしているお宅も多くなりました。大切なお子様同様、長く一緒に暮らしていくペットが毎日喜んで過ごしてほしい、そんな家について、です。これは、お子さまやご家族の希望も十人十色であるように、どんな風に喜ばせたいかによって変わってきそうですね。たとえば、猫ちゃんが楽しめるような遊びが溢れる家にするのも一つです。居室内は自由に行き来できるような出入り口をつくり、一方、家の外にはカンタンに出ることができないように配慮する、そんなことも大切かもしれません。危険があるキッチンやお風呂場などはあまり自由に行き来できない方がいいかな、とも思います。ご家族の一人として、どんな暮らしをさせてあげたいかと考えるといいかもしれませんね。

こんな風に、私たちは日々、皆様から家づくりに関するいろんな気がかりやご質問をいただきます。不安や心配ごとから、楽しく面白い将来の夢に至るまで、様々なお話をお伺いします。何か家づくりについて気になることがあれば、これからもご遠慮なくお聞かせいただきたいと思います。

家づくりは人生づくりに似ている。

家を考える時、家族それぞれの将来に思いを馳せるはずです。自分は今後10年、20年、どうなっていくかな?夫婦はその時、どのような関係でいたいかな?子どもはそのころ、どうしているのかな。そして、大きくなったその子とどのように関わっていきたいかな。そんなことを必然的に考えられることでしょう。

家づくりは人生づくりに似ているかもしれません。
ご自身それからご家族が、それぞれの人生を思い描き、その舞台となる家をつくる、そんな風に感じます。

人生を描く舞台でもある“家”。そこで、家族それぞれの人生が進んでいきます。そして、家に帰ってきたとき、家に残っている思い出がみんなの心を癒し、支え、元気を与えてくれるのではないでしょうか?

家づくりをきっかけに、これからのご家族の人生を考えることはとても素敵なことだと思います。家を建てようかな、そう思われた時には、ぜひご家族のこれからの人生についてお聞かせください。思いを共有し、お客様のくらしづくりにお役にたてればと思います。