「環境エンリッチメント」で実現、ペットが長生きできる家づくり

「犬や猫と一緒に暮らしたい!」、近頃はそんな思いから戸建て住宅を選ぶ人も増えてきました。でも、「少しでも長生きしてほしい」という飼い主の願いとは裏腹に、お家の中に閉じ込められた生活は、いつの間にかペットたちにストレスを与えてしまっているかもしれません。そこで今回ご紹介するのが、「環境エンリッチメント」を取り入れたペットが長生きできる家づくりです。動物園でも取り入れられているこの環境エンリッチメントとはどのようなものなのか、詳しくご紹介します。


「環境エンリッチメント」とは?

環境エンリッチメントとは、動物園などで行われている、動物の体だけでなく心の健康にも配慮した工夫のこと。家で飼われているペットたちは、一見何不自由のない生活を送っているようにみえますが、狩りをしたり、野原をおもいっきり走り回ったり、高い木の上に登ったりと、動物本来の欲求が満たせずストレスが溜まっています。そんなストレスは動物たちにとっても病気の原因となり、寿命に大きく関係してしまうんです。そこで考え出されたのが環境エンリッチメントです。動物たちの野生心をくすぐるような場所や仕掛けをつくり、幸福度を上げることで病気を防ぎ、寿命をのばすことができるんです。

こんな工夫が、動物たちの幸福度をアップする!

「環境エンリッチメント」では、空間・採食・社会・感覚・認知の5つの要素をうまく生活に取り入れることで動物たちにとって好ましい環境が実現できるとしています。中でも、空間、感覚部分は家の中の工夫で満たしてあげることができます。

<空間>

家の壁や天井、床などを利用して、寝たり、寛いだり、遊んだりできるスペースをつくりましょう。

【犬】
・庭や屋上に走り回れるドッグランをつくる
・安心して眠れる暗く狭いスペースをつくる

【猫】
・上下運動ができる仕掛けをつく
・家族を見下ろせる見晴台をつくる
・隠れられる暗く狭いスペースをつくる

など

<感覚>

フェロモンや五感を刺激できる環境をつくりましょう。

【犬・猫共通】
・森林など自然のBGMを流す
・外の匂いがかげるような、窓辺や場所をつくる
・自然を感じて寛げる、バルコニーやテラス、屋上などをつくる

など

このほか、環境エンリッチメントの詳しい内容は、インターネットで検索するとたくさん出てきます。犬猫以外の情報もあるので、ぜひご覧ください。

まとめ

いかがでしたか?動物たちのイキイキとした姿がみれると、展示方法が話題となり一躍有名になった旭山動物園も、「環境エンリッチメント」を積極的に取り入れている動物園の一つです。家族に迎え入れられることの多い、犬や猫以外に、鳥やウサギ、ハムスターなど、動物にはそれぞれに適した環境エンリッチメントがあります。大切な家族のために、ぜひマイホームに取り入れてみてくださいね。
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